今回のお題はこちら!
「浄化槽に関しての注意点 その1」
今回は、浄化槽を設置している家庭でよくある注意点を書いていきたいと思います。
浄化槽の上を車で走るのは危険!
浄化槽ってどこについてるの?と疑問に思う方もいると思います。僕もこういった仕事をしていなければ存在すらわからないと思います。
浄化槽にはマンホールが付いています。大抵は60センチほどのマンホールが3つ並んでいます。新しく設置したところだと、大きいのと小さいのが一つづ付いているかと思います。
さらに、マンホールの周りをコンクリートで四角く固めていると思います(これをスラブといいます)。そこが浄化槽が設置してある場所です。中には、砂利を敷き詰めたり、土で埋めているところもあるかと思います。マンホールが目印です。
庭に浄化槽が設置してある家庭でよく見られるのが、スラブの上に駐車しているという光景です。
スラブはちょうど車と同じような面積で見た目もきれいなので、車を止めたがる人がいます。
ですが、それは場合によっては大変危険となります。
まず、マンホールを見てみて下さい。500kか1500k、どちらが記載されていますか?
この数字は安全荷重を表していて、500kなら、2トン以下。1500kなら6トン以下。までなら耐えられるとしています。
「軽自動車や2トン以下の車なら大丈夫なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、車が通る浄化槽の蓋は、もれなく割れています。表から見ただけではわからなくても、裏から見ると割れている事があります。経年劣化のせいでしょう。
当然一度ヒビが入ると耐久度が落ちます。その上を車が走るので、さらに割れが悪化してしまいます。
マンホールが完全に割れて人が落ちた。という経験はないのですが、人が乗ってたわんでしまうマンホールはよく見かけました。非常に危険です。
浄化槽内の水は空気を溶け込ませてあるので、一度沈んでしまうと浮き上がることが出来ません。水を抜くことも容易ではない為、落ちてしまうと助かりません。大人なら体が大きいので浄化槽の中に落ちる危険は減りますが、子供なら簡単に落ちてしまいます。
このような危険性があるため、浄化槽の上を車で走るのはオススメできません。
ちなみに、蓋だけ1500kに変えてもあまり意味がないと僕は考えます。
6トンの耐荷重を想定しているのであれば、浄化槽本体の周りにコンクリートの壁を作って補強してあげます。それくらいしないと浄化槽の本体がもたないためです。浄化槽はFRPの容器に水を入れてるだけのものですからね。
蓋が割れるという事は、それなりに荷重がかかっているので、浄化槽本体にもかなりの荷重がかかっています。500kの蓋を使っている時点で本体の補強はしていないと思うので、蓋だけ変えても本体がもたず、漏水や配管の勾配が変わってしまう原因となってしまいます。
先にも書いた通り、2トンの耐荷重であっても、経年劣化もあるので車の駐車や往来にそもそも耐えられないものだと僕は思っています。
駐車をしたいのであれば、本体に対して補強工事をするのが一番だと思います。割れた蓋を交換するのも安くはないですからね。
蓋は1500kなんだけど、自分の家は本体の補強してるのだろうか?と疑問に思ったら、施工会社に聞くのがいいでしょう。
中にはもう設置してあって、そこにしか車を止めるところがない。という家庭もあるかと思います。そのときは蓋だけでも1500kに変えるのも、仕方のない事だと思います。
集合住宅などの駐車場にも、大型の浄化槽が設置してあることがあります。鉄の大きい蓋が何個も並んでいればそれです。
錆びていて危険だなと感じたら、管理会社か市役所に伝えて早急に交換してもらったほうがいいかと思います。
なにより、落下の危険をなくすのが一番です。
それくらい危険な設備だと認識してもらえると、管理している人との連携もとれるのではないでしょうか。
続きは次の記事で・・・
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